群青色の海

去年の秋彼の家へ行った

いままで外泊も 一人で新幹線に乗ったこともなかったのに

一人で関西まで行った

前の日に新幹線の切符を買って

「自由席に乗るんですよ 自由席は1号車から3号車です」とか

「通路側に座るんですよ」なんて言われながら新幹線で3時間

彼が改札の外で待っていてくれた

彼の家 言っていた通りに簡素で静謐さが漂う家

一人暮らしなのにほこりもなくきれいにしている

写メで見せてくれた部屋が目の前にあった

彼の本棚の中身は亡くなった父の本棚とそっくり

一目見ただけでぽろぽろ涙が落ちた

食事も全部手作りしてくれて 美味しかった


仕事先にも連れて行ってくれた

待ってる間喫茶店で有名な“モーニング”も食べた(笑)

植物園とか記念公園とか見せてくれて

一番お気に入りの場所へも連れて行ってくれた

「この景色を見せたかった」

群青色の海

ずっと見ていたいくらい深く蒼い海

私の知っている海とは違ってとろとろとした波

引き込まれて言葉が出なかった



ずーっと後で「I Love You」を日本語になんて訳すかって話しになった時

「なんて訳すの?」と聞いたメールに

「この景色をキミに見せたかったと訳す」 って返事が来た

あの海の蒼が目の前に甦った

今度はいつ行けるだろ

また秋かな・・・