おもひで

 

 


満開の桜並木の真ん中を葬列の車が続く

花びらで前が見えなくなるほどの桜吹雪のトンネル

先頭の車の助手席で

この光景は生涯忘れないと目の奥に刻んだ



あの頃HNを決める時に迷わずさくらにしたのは

春から夏に季節が変わる頃

後ろに続ける数字は命日

お参りに行く度に

「親不孝なことしてごめんなさい」

と心の中で謝っていた

心が流れていくうちにたどり着いた場所

そこは 笑う事を思い出させてくれた


恋をして

恋が壊れた


壊れたものは置いていくの


持って行くのは 思い出だけ

それは 私の中に


川の流れのままに 留まらず

花びらの渦巻きは 海へ

 

【再稿】

 

オンリーワン

きみのオンリーワンになりたかった

どうした

大丈夫かって

言ってほしかった

 

きみのオンリーワンだと思ってた

だけどある日

訳もなく手を振りほどかれた

 

返信

カレンダーアプリを開いたら誕生日ってあったから

 

他意はないです。

 

 

これ以上落ちる所がないとこまで落ちたね。

 

こんな酷い事言う人だったっけ?

 

 

 

 

拠り所

君に聞きたい事がある

 

離れていた十数年の間、心の拠り所はなんだったの?

 

「唯我独尊」

 

多分君の答えはこうだよね。

 

でも その神様は心折れたりしなかったの?

 

なんで10年経った去年「お誕生日おめでとう」って送ってきたの?

 

 

 

 

 

 

 

 

諸行無常

いつもの年よりずいぶんと遅く銀杏の葉が色づきはじめた。

もう11月も終わりに近づいたというのに。

 

一晩中祈ったあの日も、影を追って川の流れを眺めた日も今は昔。

 

「一緒に暮らそう」も

「こちらに来い」も

「愛している」も

みんな口からでまかせね

あなたにとって暇つぶしの相手なら

もう少し上手い嘘をついたら良かったのに

 

オオカミ少年は最後には誰にも相手にされなかったね

 

あなたと穏やかな時間を過ごしたかった

 

 

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