永劫の果てに

-永劫の果てに-



幾億光年だか

ひかりが ひかりをつなぎ

いのちが いのちをかさね

形や音、色や香りを

紡いだ



一方で

風が 吹き つのり

海は 逆巻き

眼(げん) 耳(にー) 鼻(びー) 舌(ぜっ) 身(しん) 意(にー)を

用意された



思うに自らという所の無いところで

己と格闘していたのだ

「何処から 何処へ」という

自意識が失われて

心は はじめて

創られたがまま

素直に

観(み)つめ、聴き、味わうことができた



光は瑞々しく深部に達し

生きることより 活かすことを

認められることより

認めることを 促した



数億光年の神々の作用(はたらき)を

こころは

一瞬にして 読み取るように

創られていたのだ



万劫の世界よ

澄み渡った ものもの達よ

これまで知らなかった。

あなた達の存在を

無言で

秘やかに 支えてくれたことを



今 言おう

口落とさず 静かに

「ありがとう」と。

どうぞ 感謝を受け取って下さい。