シルエット

 

 
 
 
次々と打ち上げられる花火が
 
窓を背にしたシルエットを切り出していく
 
ポニーテールを解いたキミは
 
まつげに涙をためてうつむいたまま
 
光の粒が白い肩から腰へ
 
やさしい曲線に沿って降り注ぐ
 
古い木の窓枠はさながら額縁となり
 
一瞬のキミを閉じ込めた
 
アンティークのポストカードのような夏のひと夜